健康コラム

流行りのダイエット「オゼンピック」って実際どうなの?急な痩せすぎと”オゼンピックフェイス”の正体とは?

未分類 2025年6月16日

はじめに

最近、アメリカなどで話題になっている「オゼンピック」という薬をご存じですか?
もともとは糖尿病の治療に使うお薬ですが、食欲をおさえて体重がへるというはたらきがあるため、「ダイエット薬」としても注目されています。

でも、やせるスピードが早すぎると、体や顔に思わぬ変化が出ることがあるという話も出てきています。
この記事では、オゼンピックのはたらきや、体にどんな変化が起こるのかを、中立的な立場で説明します

1. オゼンピックってどんな薬?(他にも名前があるよ)

オゼンピックには、「セマグルチド(semaglutide)」という成分が入っています。これは、体の中で食べた後に出るホルモンのような働きをするもので、以下のような効果があります。

  • 血糖値を下げるお手伝い
  • 胃の動きをゆっくりにする
  • 食欲をおさえる

このセマグルチドという成分は、オゼンピック(Ozempic)だけでなく、別の名前で販売されていることもあります。

たとえば…

商品名主な使い方
オゼンピック(Ozempic)糖尿病の治療用(週1回注射)
ウゴービ(Wegovy)肥満治療・ダイエット用(週1回注射)
リベルサス(Rybelsus)飲み薬タイプのセマグルチド(糖尿病治療)

このように、薬の名前が違っても「同じ成分」の場合があるので、もし気になる薬があったら、医師や薬剤師さんに「これってオゼンピックと同じですか?」と聞いてみると安心です。

2. 気をつけたい体の変化

オゼンピックを使っていると、「おなかが張る」「気持ち悪くなる」「便秘になる」といった胃腸の不調が出ることがあります。

とくに、「胃の動きがすごくゆっくりになってしまう(胃まひ)」という症状が報告されていて、食べ物がうまくおなかから出ていかなくなることもあるそうです。

もちろん、こういったことが起こるかどうかは人によって違います。

3. オゼンピックフェイスって何?

急に体重がへると、顔の脂肪や筋肉も少なくなることがあります。
そのせいで、

  • ほっぺたがこける
  • 目のまわりがくぼむ
  • あごのラインがたるむ

といった見た目の変化が起きることがあります。
これを**「オゼンピックフェイス」**と呼ぶ人もいます。

薬のせいというよりは、急にやせたことが原因だと考えられています。

4. やめた後に太りやすくなる?

オゼンピックをやめると、また体重がもとにもどってしまう人もいます
ある研究では、薬をやめてから1年くらいで、減った体重の半分以上がもどったという例もあるそうです。

薬を使っても、生活の習慣(食事・運動など)を変えないままだと、体重がもどりやすいということですね。

5. 「体重が減る=健康的にやせている」とは限らない

オゼンピックなどの薬を使うと、体重が比較的短期間で減ることがあります。
ただし、このときに何が減っているのかは、とても大切なポイントです。

体重には、
・脂肪
・筋肉
・水分
などが含まれています。

急激な体重減少では、脂肪よりも先に筋肉が落ちてしまうケースが少なくありません。
筋肉は、代謝を保ち、体を支える大切な組織です。

また、生理学的に見ると、
本来「健康的にやせる」ときは、

・インスリン(ため込むホルモン)が下がり
・グルカゴン(エネルギーを使うホルモン)が上がる

という方向に体が変化します。

一方、GLP-1受容体作動薬では、
このホルモンバランスが必ずしもその方向にはならないことが知られています。

そのため、
「体重は減っているけれど、代謝の状態としては理想的とは言えない」
という見方もあります。


6. 「副作用がない薬」は存在しません

最近、日本では
「副作用がほとんどない」
「安全にやせられる」
といった表現を目にすることがあります。

ただ、医療の世界では
「副作用がない」ということはほぼありません。

正確には、
・副作用が「まだ十分に分かっていない」
・使用期間や人数が限られている

という場合も多いのです。

実際、海外では訴訟や問題提起が起こっているケースもあり、
今後さらに情報が更新されていく可能性があります。

だからこそ、
・情報を一方向だけで受け取らない
・メリットとリスクの両方を知る

この姿勢がとても大切だと考えます。

7. 薬にたよらない体づくりも大事

オゼンピックは、医師の指示のもとで使えば、体の調子をととのえるための一つの方法です。
でも、「薬だけで全部なんとかなる!」と考えるのはちょっと危ないかもしれません。

ふだんの生活の中で、

  • 姿勢をととのえる
  • 栄養バランスのいい食事
  • 体をよく動かす
  • しっかり眠る
  • 心をリラックスさせる

といった基本的なこともすごく大事なんです。
とくに「姿勢」は、呼吸や内臓の動きにもかかわるので、健康の土台になります。

おわりに

この記事は、「オゼンピックってすごい!」とか「使っちゃダメ!」という話ではありません。
あくまで「こういう働きがある薬で、こういう変化もあるんだよ」ということを中立の立場から紹介するもので、使うかどうかは医師と相談して決めることが大切です。

そして、どんな方法でも「自分の体を大切にする気持ち」がいちばん大切だと思います。
この記事が、健康や生活の習慣について考えるきっかけになればうれしいです。

体重の数字だけでなく、「その減り方が体にとって自然かどうか」
そこまで考えることが、本当の意味での健康につながるのではないでしょうか。

※本記事は、一般的な情報提供を目的としており、治療や診断の代替を意図するものではありません。
詳細は医師・医療専門職にご相談ください。

参考文献・出典:

  • Chaudhry, M. et al. (2024). Semaglutideと胃麻痺. Cureus.
  • JAMA Network. GLP-1薬の副作用.
  • UBC Gastroparesis Study.
  • Wiley Clinical. Ozempic Face Review.
  • PMC: Massive Weight Loss and Facial Tissue Change.
  • Cleveland Clinic: 顔の変化と体重減少の関係.

関連記事